// 階段は楽しく! // (2001.02.27)




階段の設計って、実は設計者が とっても力を注ぐトコロだっていうこと、ご存知でしょうか? 映画の世界では印象的な場面の背景として、しばしば登場してます(何かしら思い浮かびません?)。童心に返ってみれば、階段をみつけては意味もなく上り下りした記憶ありませんか?

そうです。階段には夢があるのです(笑)。機能的には上下の階やレベルの違う場所をつなぐ大事な通路です。 たかが階段、されど階段。。なぜかそこにはキモチを高揚させる効果を併せ持っているのです。


ムリヤリ分析すると、次のような要因でしょうか。

・視線の変化(上下)が楽しめる。
・登り切ると突然、劇的に景色(視界)が変わる。
・階段の先を無意識に期待している。
・高い所に上ったり、上から見下ろすのはキモチヨイ。
・階段そのものが美しい。
・吹き抜けの階段に小さい頃から憧れている!?
・大きな広い階段は「舞台」に早変わりする!

・・・・・・・・などなど、あげればキリがありません。うん!楽しい。


このような要因を持っている階段をただなんとなく廊下の延長のように設計してしまうのは、あまりにもモッタイナイ!(現実にはたくさんありますねー。 アーモッタイナイ!)・・・階段を裏方として扱ってしまうとそうなりますねー・・。


ですから、我々マトモ?な設計者は、如何に階段を 美しく! 楽しく!劇的に!作るか心血を注ぐのです。まずは階段の配置です。家の中のどこに階段を配置するか?これはかなり重要です。決定的な要因となります。

ちなみに私の個人的見解は、玄関ホールだけに吹き抜けがあって、そこに、これ見よがしに高級風な(風が問題)化粧が施されている手摺が付いてる階段・・・これはキライです。(個人の好き嫌いなので深く考えないで下さい)
反対に好むのは、リビングの中にインテリアの一部として溶け込んでいるシンプルな階段です。機能的にも使いやすく、「楽しい要因」を取り入れやすいからです。



さて問題です(ただのイメージトレーニング?)。次の言葉からアナタ好みの階段を思い浮かべて下さい。

A.美しいシルエットのラセン階段。
B.広ーい階段。
C.段板が一枚一枚壁から突き出ている階段。
D.向こうが見えるスケスケの階段。
E.テスリのない階段。
F.真っ白の階段。
G.木製のカッコイイ階段。
H.木製以外のカッコイイ階段。
I.スケスケのテスリ。
J.壁で囲まれているけれど、上った先が光で溢れている階段。
K.階段の壁と階段下が収納になっている階段。
L.子供に安全な階段。
M.腰掛けて本を読んだりコーヒーを飲める階段。

・・・・・この辺で止めときます。


以上、全て即座にイメージできた方は、とっても勉強熱心です。
(当り前過ぎると言われると、コチラの立場がなかったりして。。)






イメージ膨らみました? あとは機能とインテリアのバランスを考え合わせて楽しい階段を作りましょう!













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