設備に頼る前に・・ (2000.09.07)



今年も暑い夏でした。エアコンは必需品ですね。でも体調がおかしくなるし、電気代が・・・と思ってる人は多いハズ。

健康と電気代節約の為に自然を有効利用する方法を紹介します。
建築学の中では環境工学とも言います。


■その1 ・・・
居間の前に大きな落葉樹を植えよう!

家の中で人が一番集まる空間環境の改善です。落葉樹は読んで字のごとし夏場には青々とした葉が繁りますが冬場には枯れ木のように枝だけになってしまいます。

この自然現象を利用すれば、夏場は生い茂った葉が居間に木陰を提供してくれます。そして冬場には木々を通して低く伸びた陽射しが居間の中を暖めてくれるのです。・・・自然のカーテンですね。

窓から緑が見えるのは気分が良いし、窓辺の環境改善は空調計画の基本です。熱負荷の軽減につながるからです。



■その2 ・・・
通風を考えよう!

暑くても風通しが良ければ以外に気持ちイイですよね。これが快適な家を計画するポイントです。

各部屋には、風が通りぬける窓を2ヶ所以上設けたいトコロですが、そうウマクできない場合が多々あります。そこで、家の中を風が通り抜ける道を計画する・・・ これでかなり快適になるハズ。

具体例としては
・ドア上にドアと同じ材料の開閉パネルを取り付ける。
(ドアを閉めつつ、通風をとりたい場合)
・間仕切り上部をオープンにする。
・外部につながる風洞を天井裏につくり、各部屋と風洞をつなげる。

などあります。夏場の熱気抜き・快適な中間期・冬場には天井裏に溜まった暖気を部屋へ取込む等・・・ アイディア次第で色々なバリエーションが考えられます。



最近の流行として設備の充実を売り物にしているケースをよく見掛けます。デモ、見方を変えると必要な機能の不備を設備で補ってゴマカシテいるのも見受けられます。

充実した設備の「健康住宅」は下手をすると、アッと言う間に「不健康住宅」に変身スルカモ! 本質を見極めましょう。




作:ショウジ

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